トラスティベル ~ショパンの夢~ ルプリーズ PLAYSTATION 3 the Best
PS3本体(40GB;)と同時購入した
トラスティベルを、よーーやくクリアしたのでレビューします。
ネタバレは黒塗り反転で隠します。
戦闘
まず、このゲームはなんといっても
戦闘がすごくおもしろい!
アクション苦手な人には結構厳しいかもしれませんが、
アクション大好きな私はドはまりしました。
久々に指が痛くなるまでゲームやったぜ…
タイムシェアードリアルタイムバトルというんですが、
基本的にはリアルタイムのターン制・簡易アクションバトルって感じです。
FFの
アクティブタイムバトルだと、ゲージが溜まったら行動のところ、トラスティベルは
ゲージがなくなるまで行動できます。
この行動時間は、パーティクラスのレベルにもよりますが、5秒~4秒間。
パーティクラスレベル3までは、シンキングタイムもあり、実際に行動を始めるまでゲージが減りません。
行動時間が減るので、一見大変そうではありますが、パーティクラスのレベルが上がると、よりいっそう面白くなっていきます。
必殺技を連携させることができるようになるので、これがなかなか爽快感があってイイ!
ただ、連携させるキャラや必殺技を指定できないのが微妙かな。
回復させたいときに攻撃されたり、HP満タンなのに回復されたり、かゆいとこに手が届かない。
まぁ、逆に思い通りに連携できると「よっしゃァ!」ってなりますが。
パーティクラスがあがるとアイテム所持数も増えていきます。
(戦闘時に使用できるアイテムには限りがあり、メニュー画面からアイテムポケットに入れておかなければなりません。これ、うっかり忘れてボス戦に挑むと悲惨です。むしろ即効リセットする勢い。少なくとも私はアイテム使用なしでボスには勝てません;)
戦闘中でのアイテム使用でももちろんタイムゲージ減っていくわけですが、
使用モーションが長いので、何個も使えないのが痛いとこ。
キャラクター
アレグレッド (下野紘)
序盤はすごくいい子なんだ。
弟思いのいい兄ちゃんで、さわやかな
主人公らしい主人公なんだ。
しかしながら中盤以降、他の電波キャラに毒されたのか、たびたび
厨ニ病を発症。
他にもツンデレ女子キャラいるにも関わらず、唐突にツンデレ化したり、あと一歩踏み込めばいいのに・・・な尻込みキャラでもある。
立位置的にはツッコミキャラであるはずなのに、厨ニ病発症以降、まったくツッコまなくなってしまった・・・
さすがに(一応)主人公とあって、使い勝手は段違いで良い。
終始パーティメンバーに入れてました。
必殺技はどれもかっこよいし、下野さんの声もさわやかで、いい感じ。
戦闘時のこのかっこよさを、物語中でも発揮できていたらよかったのにねぇ…
ポルカ (平野綾)
電波全開ヒロイン。
マジぱねぇ。
全体回復魔法が強力なので、なんだかんだで始終パーティメンバーでした。
平野綾の声はあんまり好きじゃないけど、戦闘時のかけ声はわりと好き。
でもストーリー中は、セリフの電波っぷりと相成って、聞くに堪えかねない場面がたびたびある…
ショパン (真殿光昭)
基本的に空気。
究極の電波。電波発祥の地でもある。
この見た目で39歳とか言っちゃう、思い切りのよさだけは評価したい。
攻撃も回復もバランスが良いので、序盤は結構使ってました。
ボクサーから「ラスボスはショパン」というネタバレされて以降、ぜんぜん使わなくなったけど・・・
声はベテランの真殿さんですが、こういうキャラを初めてみるせいか違和感が…
ビート (小林由美子)
かわいくっていい子。声のかわいさはぱねぇ。
ブラック★スター(ソウルイーター)と同じ声だとは思えん。
でもちょいちょいウザイ。
序盤はほんとただただかわいいんだけどねぇ。
兄のアレグレッド同様、電波に毒されたと思われる。
なぜか防御失敗率が極端に高い。
多分、頭身が低いぶん、画面が見づらいせいだと思うけど…
使い勝手はあまりよくなかったけど、なにげにパーティにはほとんど入れてました。
ビオラ (桑島法子)
男勝りな雰囲気なわりに、乙女チックモードも搭載した高機能キャラ。
電波発信量は一番低いと思われるが、乙女チックモードが非搭載なら唯一の常識人として君臨できたであろうに。惜しい。
遠距離に限るものの、攻撃力が高いのが良い。
ただ、操作自体はちょっとむずかしいかな。
微力ながら回復もこなすので、終盤はずっと使ってました。
マーチ (斎藤千和)
いいこ。ツンデレ系以外の千和さんって初めて聴いたかも。可愛いね。
でもビート同様に防御失敗率が高いうえに、必殺技が微妙でぜんぜん使ってなかったな。
サルサ (かないみか)
うぜぇ。もっと可愛くしてあげてもいいんじゃないか?
他にもうざいキャラいるんだし。
ファルセット (半場友恵)
ツンデレ。
なかなか強いし、使い勝手良。
ジルバ (中田譲司)
しぶい。でも決してかっこよくはない。でもモテモテキング。なんで??
ってゆうか見せ場らしい見せ場がないお!
クレッシェンド (小西克幸)
フツーすぎるだろ!
イイエ、このフツーさが逆に良いのです。…と思ってた時期が私にもありました。
セレナーデ (折笠富美子)
かわいい。折笠さんのかわいさは異常。でも電波。
まっとうなことを言っているようで、じっくり聞くと「??????」となる。
あとクラベスは…
生き返りイベントがあることをクリア後に知ったのでほとんど使わずじまいでした。
死ぬ間際に何分も独り言たれてたり、生命力がパネェ。
全体的にキャラクターは多い気がするけど、正直必要なのは上の5、6人ぐらいまでで、あとは別にいなくてもいいんじゃね?っていう感じがどうにもこうにも。
いなくてもストーリーは十分すすめられそう。
っていうか、
下のほうの人たちはあんまりストーリーに深く関わってこないからな。
関わってる風な設定だけ出してるけど、蛇足っていうか、そこから発展できてないっていうか。
キャラクターデザインはどれも秀逸なんですけどね。もったいないなぁ。
敵キャラも個性的なわりに記憶にあんまり残っていない。
やっぱりストーリー的にもとってつけたような感じだったからかなぁ。
ストーリー
序盤はいいんだ。
普通に
まっとうなファンタジックRPGな感じで、若干名のキャラが電波発言するものの、「まぁまだ序盤だし、どっかで繋がってんのかも」と思えるので、電波発言も軽く流せるレベル。
中盤から段々と訳がわからなくなってくる。
でもストーリー的にはまだいいほう。
キャラクターの言っていることの大半が訳わからなくなってくる。
終盤にいたっては、
いろんなことが唐突すぎてついていけない。
とはいえ。
私にはなんとなく「
なんか言いたいことがあるんだな、ちゃんと設定とか考えてはあるんだな」というのは伝わった。
が、それだけだった。
「何を伝えたいのか」「何を言いたいのか」「この設定ってどこに繋がるの?」とか、詳細は一切不明。
このへん、あえて濁しておいて「
プレイヤーの想像にお任せします」とかっていうレベルではない。
単純に力量不足です。
エンディングで
ポルカが言っていたことも意味不明でした。
「大切な人のために」うんちゃらって…結局誰のこと?
「みんなのために」とか狂ったように言っていたけど、結局最後はその「1人のため」?みたいな。
なんだか唐突に
アレグレッドと抱き合ったりしてるけど、これも唐突すぎてしらけたしな。
何万回も同じことを繰り返していた輪廻の世界っていうのはなんとなくわかったんですけどね、
それがショパンによって解き放たれたっていうのはウィキペディアを読んで理解。
作中でわかんないとか、致命的だろ…
おまけに周回プレイ前提みたいな感じなので(2周目じゃないとできないサブイベントあり)
この
輪廻っていうのがキモになってるかと思っていたので、別に
解放されなくても良かったんじゃないか?とね。
そのほうが演出的にはわかりやすかっただろ。
まぁ、そうするとますます
ショパンが空気になっちゃうけど。
そこはうまいことどうにかできる範疇だろ…と。
FFCCリングオブフェイトなんかはそのへんうまかったんだよなぁ。。
演出とか
いまどき3Dゲームで
カメラワークボタンないのとかありえない。
戦闘もそのせいですごくやりにくかった。
戦闘時、でっかい敵が前にくると、小さい敵が隠れちゃうんです。
「でも小さい敵を先に倒したいんです」ってなると、あてずっぽうで攻撃とかになる。
ザコ戦はいいとしても、ボス戦なんかは倒す順番も結構キモだったりするんで、これはきつい。
一応、戦闘時は3パターンのカメラワークを選べるんですが、ぶっちゃけ選んでる間にターン終了とかもある。
敵のターン中でももちろん、変更は可能です、が、ねぇ・・・
カメラに気を取られてると、防御失敗して大ダメージくらうし。
右スティックでカメラは常識だろ…と、何度嘆いたことか。
フィールド上では一切カメラ切替できません。
これも微妙。
移動にしても、とにかく一本道というか、歩ける範囲が非常に限られています。
もっと自由に歩き回らせてくれてもいいじゃないか…と。
そのぶん、無駄にうろうろせずにサクサク進めるという利点はあるのですが、RPGというジャンル的に言えば、これは短所だと感じる人のほうが多いんじゃないのかな?
やらされてる感っていうか。自由にフィールドを歩き回るのも楽しみの一つ、だと思ってる私には、「PS1時代より劣化してどうする…ww」って感じです。
やりこみ要素も特にないので、ストーリーを追いかける以外で一度行った町に戻ったりもしないしなぁ。
クリア時間にしても、はやければ35時間くらいで終わるようだし、このへんはもう少し王道RPGの要素を取り入れてほしかった。
音楽
さすがに音楽家を題材にしたゲームとだけあって、
BGMはどれも神がかって良いです。
「幻想即興曲」や「革命」など、誰でも知ってるショパンの名曲含め、全てのBGMがメニュー画面からいつでも聴けるのも良い。
また、当時のショパンのエピソード紹介もあって、曲の裏話が知れるのもなかいい演出。
ただ!ただですよ!!
あたくしはこのゲームが360で初めて出てきたとき、もっと
実在のショパンとリンクさせた壮大なドラマチックなストーリー展開があるゲームだと思ってたんですよ!
もっと、こう、さぁ。
死の間際でのその『命』のうんちゃらとかさぁ、なんかもうとにかくもっと
ショパンの人生に焦点をあてた物語を期待していたんだよ!
こんな「なんちゃってファンタジーRPG」だと思わなかったんだよ!
これもう、ショパンの夢じゃなくても成立するじゃねーか!!
あと、
『ナレーション:森本レオ』は、いいんだけどさ。空気すぎやしねーか、と。
初っ端と、最後くらいしか出番ないし。
ぶっちゃけ、エンディングまで「森本レオがナレーション」っていうことを忘れてました。
それぐらい空気。
まとめ
★★★★★★☆☆☆☆
星6コで。
RPGといったら一にストーリー!っていう人には
まったくオススメできません。
「ストーリーは電波らしいけど、戦闘はおもしろそうだしアクションはわりと好きだしやってみようかな」ってレベルで、2、3000円くらいなら元は取れるんじゃないでしょうか。
フルプライスで買うようなレベルではないなぁ。
自分はこの戦闘システムにかなりハマりましたけど、ゲームとしての完成度は、お世辞にも高いとは言えない。
PR