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ゲームの話やら改造の紹介やら。更新停滞中。ゲームタイトルカテゴリはネタバレありきなのでご注意。  管理人@アキヤマ
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私は数年前から大注目している次々世代テレビ『有機ELテレビ』ですが、まぁ~周囲の人間はその存在すらも知らんという人がほとんどです。
今回はそんな有機ELテレビを、私のにわか知識でおおいに語りたいと思います。



現在、次世代薄型テレビとして圧倒的シェアを誇っているのが、『液晶テレビ』。
液晶テレビに比べ高値であることから規模は小さいものの、ホームシアター用大型テレビとして普及しているのが『プラズマテレビ』。
いわゆる次世代テレビといえばこの二つ。

しかしこの二つは、諸々の事柄から、『繋ぎの技術』といわれることもしばしばです。
液晶テレビは、バックライトを用いた構造をしているため、薄型といえど薄さには限界があり、またバックライトで照らすという構造上、どうしても「遅延」が発生してしまいます。
たとえば、ポップンミュージックなどの、判定が厳しい音ゲーをやるには鬼門となるわけです。
実際にゲーム機が認識しているラインと、パネルに表示されているラインでは誤差が生まれてる、というわけ。
また、動きの激しいスポーツなんかを見るにも適しておらず、画面がぼんやりするというか、残像感が残ってしまう。
最近は液晶テレビの技術もあがっていて、この残像感はだいぶ払拭されているようだけど、遅延に関しては液晶テレビの宿命なので、どうしても完璧になくすということはできません。
また、観る角度によって色や明暗が変わってしまう、というのも液晶の宿命。
一人、二人ならいいが、家族で横並びになって見ると、はじっこの人たちが観辛い状態。パーティゲームでは結構鬼門です。
まぁ、普通にバラエティやドラマを見る分には問題はなさそうですし、なによりこんだけ普及されているので、大多数の人間が細かいことは気にしていないのでしょうね。



一方、プラズマテレビは、自発光型です。
イメージとしては、小さな小さな蛍光灯が画面いっぱいに並べられていて、それらが自ら発光している感じ。
自発光型なので、遅延や残像感は無いとのこと。
動きの激しい映像を見るなら、液晶よりプラズマがオススメですね。
ただ、プラズマは「黒」の表現に難があるのです。
これは、外光に触れることでどうしても黒が浮いてしまうためです。ブラウン官で誰でも経験があると思いますが、昼間の日差しが強い場所でテレビ見ると「見えねー」という、多分あんな感じ。
PSP1000・2000も同様ですね。明るい場所では画面見にくい。
それを軽減させたのが3000のパネルです。
ちなみに液晶テレビは反射には強いため、イメージ的には液晶=3000、プラズマ=1000・2000って感じです。
まぁ、プラズマテレビは40V型以上しか生産されていないので、完璧ホームシアター用って位置づけですかね。
部屋を暗くしてみる分にはキレイに見れるとのこと。



現在スタンダードなのがこの2つですが、結局どっちがキレイなの?というと・・

ブラウン官テレビがいちばんキレイです。

という結論にいたります。

ブラウン官は自発光型で、遅延は皆無。
発色も良いので、体感的にキレイだと感じるのはコレです。
ただ、これは構造上どうしても薄型にはできず、パネルが大きくなればなるほど後ろの出っ張りも巨大になっていき、大型化も36型が限界(だったかな?)で、これも大人二人でないと持ち上げられない重さになってしまいます。そして電気代もくう。
発熱もひどく、いわゆるテレビ焼け(壁が焼けて変色)もしてしまうなど、画面はキレイでも欠陥部分が多く、結果的には日本の住宅事情や地デジ移行も相まって、薄型テレビの普及は加速しました。




さぁ、前置きが長くなりましたが、ここで待ちわびているのが次々世代テレビの登場、というわけです。

次々世代テレビとして注目されていたのが、以下の4つ。

SEDテレビ  
キヤノンがテレビ事業に参入したいと、20年前から研究。
東芝と共同開発していたが、幾度も発売延期。
特許問題でもめている内に液晶テレビが普及して価格も下落。
特許問題は解決したものの、低価格競争についていけないと判断したため、「発売は当面見送る」、とのこと。このまま出ないことも十分ありうる。
(出たとしても、業務用という位置付けになるらしく、一般家庭に普及することはなさそう。元々キヤノンは、デジカメとテレビとで連携して何か新しいことをやりたかったらしいのですが、これではなんだか本末転倒な気も・・・)
構造的にはブラウン官と似たような感じで、「まるで本物がそこにあるかのような美しい画面」が特徴。特に光(太陽など)の表現が素晴らしいとのこと。


FEDテレビ

ソニーが有機ELとともに次々世代テレビとして並列した研究開発していたが、時代の流れに乗って遅ればせながら液晶テレビ事業に参入したためか、FED研究を放棄。
別の完全子会社を立ち上げてFEDの研究は継続されていたものの、2008年末、倒産という運びに。
大量生産に踏み切るのも間近、工場を買収します!という発表まであったにも関わらず、その工場を買収する予算が集まりませんでした、というお粗末な結果になり、FEDの権利はいま売りに出されてるんだったっけか。
しかし、ソニーでも持て余すようなモンを、買えるような余力がある企業はそうそうないでしょう。
構造的には、SEDと同じようでいて違う…… 私もよくわかってません。


レーザーテレビ

これは日本の住宅事情とはかみ合わないだろうってことで、海外のみでの発売。
なのでスルー。


有機ELテレビ

ソニーがFEDテレビと並列して研究していたが、次の世代はやっぱ有機ELでしょ!って感じで、FEDを切って研究を推し進めていたのがこの有機ELテレビ。
ソニーはこの研究にかまけていたせいで、液晶テレビ参入に遅れをとったといわれています。
(まぁ、世界中で大ヒットした独自の平面ブラウン官トリニトロンテレビにあぐらをかいていた、というのもあると思いますが)
次々世代テレビのなかでは唯一、日本できちんと販売されているテレビ。



上2つが発売を望めず、レーザーテレビにしても日本で売らない宣言をされてるうえにかなりの大型(40V以上?)しか生産されていないようなので、ここはもう有機ELテレビにがんばってもらうっきゃないでしょう!
といった感じで、1年ほど前から鼻息荒くしながら大注目しているのです。

2007年12月、ソニーは世界初となる有機ELテレビ発売しました。
といっても、11V型のみ。
しかしながらやはり世界初!というのが大きかったのか、その映像の美しさに惹かれたのか、11V型という小さいサイズでしかも価格は20万円という高額ながら、予約・売上ともに順調だった模様です。

構造としては、パネルに有機エレクトロ・ルミネッセンス素材を付着させ、その素材が発光する。これも自発光型。
最大の特徴はパネルの薄さ。それこそ紙のようにすることも可能で、更には折り曲げることもできるようになるんだとか、なったんだとか。
消費電力も抑えることができます。
(実際のところ、大型有機ELテレビに関しては、現段階では液晶と同程度の消費電力になっている模様?ただ、液晶の消費電力がすでに頭打ちなのに対し、こちらは研究成果次第では抑えられるようになるんだとか)

そして、その画面の美しさは、液晶・プラズマは遠く及ばず。
自発光型なのでもちろん遅延は皆無。
コントラスト比は100万:1が実現。ちなみに液晶は良くても2万:1。
このコントラス比というのは、最大輝度と最小輝度の比率のことで、簡単にいうと白の明るさと黒の明るさの比率のこと。
有機ELはとっても明るいってことです。
この輝度に関しては、個人での趣向とかもあるので、一概に「明るい=キレイ」ではないですが。
(テカテカしすぎてて落ち着かない、とかね。エヴァの新劇場版の初期DVD(1.01版)とブルーレイ(1.11版)ではその明るさがだいぶ違いますが、「あえて劣化させている」初期DVDのほうが良い、と感じる人もいるようですし)

液晶はバックライト漏れでどうしても「黒」が浮いてしまうし、プラズマも外交の映りこみで「黒」が浮いてしまう。
画面の明暗がはっきりしないため、全体がぼんやりしてしまうわけです。
デモンズソウルのような、始終暗~いところにいるようなゲームではこれが結構イタイ。段差が見えなかったり、扉が見えなかったり、そういう弊害が起こるのです。
有機ELの場合、明暗がくっきりしているので、こういった心配はなくなるとのこと。


いいことづくめな有機ELテレビにも、もちろん欠陥部分はあります。
まず、散々指摘されてきている寿命
これは電球のように、使用していると段々と輝度が落ちてきてしまうのです。
現在ソニーから出ている11V型は、公称では3万時間で、これは1日8時間視聴したとして10年間もつ、ということなわけですが、実際にはその半分くらいしかないんじゃないか?とも言われてます。
1000時間使用後に、輝度が落ちたという検証がなされたみたいですね。
実際にどれくらい持つかはこのさき5年、10年と使い続けてみないとわからないわけですが。
それにしても、3万時間というのは液晶の公称寿命の半分にも満たないわけなので…。

大型化の問題もあります。
有機ELには低分子と高分子というのがあり、大型に適しているのは高分子とのことですが、こちらは低分子に比べて寿命が短い。ちなみにソニーの11V型は低分子で3万時間。大型化すると更に短くなる。
お値段もつりあがるわけで、ぽいぽいと買い替えるようなものでもないし、ここが商品化に際してかなり重要な部分であると思うのです。
また、有機ELをパネルに付着させる方法として、ソニーはマスク蒸着という方法を用いてますが、これは大型パネルでやるのが難しいらしいのです。
どうしても色ムラができてしまうなどの欠点があるようです。


付着方法に関しては、今年5月にエプソンが新技術を開発をしたと発表しました。
エプソンといえば、ご存じプリンターの会社ですね。
このプリンターで培ったインクジェット技術を、有機EL素材を付着させるのに使っているということで、色ムラの軽減に成功しているとのこと。
ただし、エプソンが研究に使っていた素材は、寿命が短いものらしく、ここでまた寿命問題勃発。
現在は住友化学とともに更なる研究にはげんでいるようですが・・


韓国のLG電子も有機ELには注力しており、すでに40型の有機ELテレビを技術出展していたりします。
先月には出光興産と業務提携したと発表があり、ますます注力していく姿勢のようですね。
そして、このLG電子は、世界初となるハイビジョン対応の有機ELテレビを、2009年末に発売すると発表しています。
(ソニーの11V型はハイビジョン対応じゃない)
しかし、現段階での情報では15V型で、日本円にして63万円!(以下になる・・・?)
とてもじゃないけど手だせません。


パナソニックも有機ELテレビに関しては具体的なプランを発表しています。
2009年に大量生産技術を確立し、2010年の販売を目指す、とのこと。
しかも価格は37V型で10万円代を考えているようで・・・。
まぁ、それは多分むずかしいんだろうけど。これが実現したらかなりすごい!
液晶テレビと変わらないリーズナブルなお値段で、液晶とは比べようもない美麗画面が手に入るとなれば、予約殺到間違いなしですからね。


実際、有機ELテレビを心待ちにしているようなAVマニアなら、多少お値段が張っても出すと思うんですよ。
さすがに15V型で63万円とかはないけど。よほどの金持ちじゃないと難しい。
かくゆう私は、27か32V型が欲しいわけですが、30万程度なら出しちゃうと思います。
1インチ=1万円くらいなら許容範囲。
そういう人も多いんじゃないかな?



というわけで、各企業には色々頑張ってもらいたい!

まだまだ問題の抱える有機ELディスプレイ技術ですが、ここ数年で確かに実用化へ向けて躍進してきています。

HD画質を真に堪能したいなら有機ELテレビで見るべきだ!と、思いますし、PS3なんかは文字が小さくて読めないこともしばしばなので、ほんと、はやいとこ発売してほしい!

当面は各社の動きに注目しつつ、LG電子の15V型テレビが果たして本当に発売されるのか、されるとしてお値段はいくらになるのか、まさか本当に60万程度だったとして実際にどんだけ売れるのか、そこらへんに注目したいです。






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